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2019年09月10日
弁護士コラム

vol.3 性教育指導セミナー全国大会㏌大阪に参加しました

去る、2019年7月28日、大阪国際交流センターで開催された性教育指導セミナー全国大会に参加しました。また、前日に開催された「性教育はなんか難しい?!産婦人科医と大阪の先生方と一緒に考えるお悩み解決ワークショップ」(市民向け講座)にも参加をしました。

 

全国大会の基調講演では、「十代におけるリプロダクティブヘルス・ライツの実践~性的人権をまもり、性的自己決定の力を育てる~」という内容で、性暴力救援センター・大阪SACHICOの代表をされている加藤治子先生(医師)がお話しされました。

 

加藤先生からは、SACHICOに来られる方の6割が未成年者であり、子どもの性が危機に瀕しているというお話がありました。

 

子らが性的自己決定をできる力を身につけるには、やはり、教育が必要であると思います。私自身、SACHICOの協力弁護士ですが、「嫌な事は嫌と言っていい」、「大切なところは誰であっても触ってはいけない」たったこれだけのことでも、その子に伝わっていれば、もしかすると被害が大きくなっていなかったのかもしれないと思うことがあります。

 

皆さんは、性教育を受けたことがありますか?

 

今回、大阪府教育庁、大阪市教育委員会、堺市教育委員会の協力を得て、大阪府下の公立小学校、中学校、高校、支援学級、夜間学校、計1677校にアンケートを配布し、805校から回答を得たということでした。その結果、およそ8割以上の学校が、保健体育以外で、性に関する指導(性教育)を実施しているということでした。小中高含め、性教育として扱いたい内容については、「命の大切さ」が第一位でした。率直に「なんか違うな」と思いました。中には、出産のシーンの動画を見せる学校もあるとか。それは、家庭でもその子が、産まれてきた写真を見せたり、動画を見せたりして話ができるように思います。もっと、性行為とか、避妊とか、実践的なことを教えてくれないだろうかというのが感想です。家庭では命の大切さより、子どもに避妊具の使い方を教える方が難しいので、学校で淡々と教えてもらいたいところです。

 

産婦人科医の宋美玄先生が、小学校の学習指導要領では人工中絶や性感染症については教えるものの、性行為そのものについては教えないことになっていると学習指導要領の問題を指摘されていました。しかし、理科の授業などで、人間の子は卵子と精子が出会ってできると教えることとなっており、生徒からは、どうやって出会うのと質問され、教師は困るのだということでした。

 

シンポジウムの中では、子どもの虐待等の専門家である山本恒雄先生(臨床心理士)が、大学生へのアンケート調査によれば、いまの大学生が初めて性的メディアに接した時期は、男子は小学校5年生未満が54%、女子は小学校5年生未満が30%であり、いずれもトップであると言われていました。そして、子らが出会う性的メディアは、1990年代から世界的に暴力化したと言われるポルノ情報、妄想的な性的興奮と加害性が強調された情報群で、子どもにとっては曝露被害(性的虐待にあたる)と洗脳装置として機能する危険性が高いとのことでした。

 

とても考えさせられます。小学校5年生未満で暴力的な性的メディアに出会うのであれば、それと同じか早い時期に暴力的でない性を大人が教えないといけないのではないでしょうか。性教育について必要性を感じると共に、その内容についても検討しなければならないと感じています。

 

弁護士 髙坂明奈

 

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