今年もまた、人権フェスタの時期が近付いてまいりました。
大阪弁護士会では、2月4日(土)午前10時~18時までオンラインで「おおさか人権フェスタ」を開催します。
【ご案内はこちら】
人権擁護委員会両性の平等部会(通称7部会)では、立命館大学非常勤講師である伊田広行さんをお招きし、「加害者プログラムと被害者支援の関係~DV対策の新展開を目指して~」をテーマにお話いただきます。
講演会は、13時~15時です。
年末年始の休みの間、伊田さんの著書「加害者プログラム実施における加害者変容後の支援のあり方について」(2022年5月・Kindle版電子書籍)を読みました。
人権フェスタまでに勉強されたい方は、ぜひ、本書をお読みいただければと思います。
日本では、DV加害者に更生教育プログラムの受講は義務付けられてはいません。そのため、私自身、本書を読むまではプログラムの実態について十分に理解できていませんでした。調停や訴訟で離婚したくないと主張するDV加害者が「プログラムを受けている」ということがあるので、離婚回避のために悪用されるという良くないイメージがありました。
伊田さんは、「非暴力ルーム・大阪」(NO VIOLENCE ROOM OSAKA)=NOVOを運営されており、NOVOで、DVをやめたいという人を対象にDV加害者更生教育プログラムを実施されています。伊田さんは被害者中心であると本書でも繰り返し述べておられますが、被害者のエンパワメントを目的として加害者にかかわっておられます。
人権フェスタでは、DVの基本構造から、加害者プログラムを組み込んだDV対策をどうすればよいか、加害者プログラムに一定参加した後の後期支援についてどうすればよいかというお話をしていただきます。
皆様、ぜひ、ご参加宜しくお願い致します。
弁護士 髙坂明奈