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2023年09月25日
新着情報弁護士コラム

vol.35  観た人同士で感想を言い合いたくなる映画「バービー」

バービー人形が初めて実写化されたファンタジー映画「バービー」を観てきました。

この映画は、今夏アメリカで大ヒットしたと言われていますが、他方で、SNSに投稿された「バービー」の画像を加工した原爆投下を揶揄するような画像に対し、配給会社が配慮に欠けた反応をしたとして、謝罪のコメントを発表したことが大きく取り上げられていました。そこで、どんな映画なのかしらと気になっていたのです。

性別や人種を超え、最高裁判事にだって医者にだって、何にでもなりたい自分になれるバービー。毎日パーティーやドライブ、サーフィンを楽しみ、幸せで完璧な世界「バービーランド」に暮らしています。ある日、完璧なはずの自分の身体に異変が起きます。その原因を探るため、バービーは人間の世界へ、ボーイフレンドのケンが後をついてきて、2人で一緒に出かけます。現実の人間の世界は、バービーランドとは真逆です。バービーにとっては驚きの連続で、行く先々で騒動を起こし・・・。予想を裏切る展開に、もう目が離せなくなります。

現実の人間世界、人形の制作会社「マテル」の役員会議のシーンで、構成員は全員男性でした。男女平等が日本よりもずっと進んでいると思っていたアメリカ合衆国で、マテルほどの大会社で取締役が全員男性、女性は秘書のみという設定自体がまず驚きでした。

女性はこうあるべきだとか、これが普通なのだとか、女性に求められることは、そもそも誰のためにあるのかと言う疑問。男女が「つがい」になることが当たり前とか、自然なことだと、本当に言えるのか?女性は男性に選ばれ、愛されることに価値があると思い込まされてきた。男性であるとか女性であるとか、その性によって、家庭や社会における役割が決められてしまうと、その型や枠に収まるように、人は、自分のやりたいことや自分の気持ちを押し殺してしまう。こうあるべきという型が呪縛となり、女性のみならず男性にとっても生きづらくなっている。男性性、女性性というものも、結局は幻想なのかもしれず、その幻想に振り回されている人間の滑稽さが描かれているようにもとれます。

自分とは何なのか、自分は何をしているときに充足感を得られるのか、横並びではなく、自由に自分の考えや希望を持ち、行動できる人でありたいと、今更ながら前向きな気持ちになれました。

映画の終わりのほうで、主人公のバービーは、「人間の世界は、厄介だけれど、限りある命の中で可能性を追求できる、それが何よりも魅力」だと気付きます。

母と娘の関係性、人間と人形、おもちゃの関係性、たくさんのテーマが詰め込まれた作品でした。登場人物の誰に着目して観るかによって、また異なる感想を持つことになりそうです。観た人同士で感想を言い合いたくなる映画です。

弁護士 有村とく子

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