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2020年10月02日
弁護士コラム

vol.14 ご存知ですか?「小1の壁」

小1の壁にぶち当たっております。髙坂です。

 

このブログをお読みいただいている方々は、「小1の壁」という言葉をどの程度ご存知でしょうか。

 

解説をしますと、「小1の壁」とは、共働き家庭において、子どもを保育園から小学校に上げる際、直面する社会的な問題全般を指します。

 

一番の問題は、保育園では子どもを預けられていた時間に、子どもを預けられなくなるという問題です。具体的には、①小学校の授業は15時前後には終わるので、その後のどこで子どもを見てもらうかという問題、②小学校の長期休暇(春休み、夏休み、冬休み)に子どもをどこで見てもらうのかという問題が大きいと思います。

 

小学校の授業が終わった後に子どもをどこにも預けず、小学校から家に帰って来て留守番をさせるとなると、子どもが1人で留守番ができるのか、できたとしても一人の時間が増えて危ない、宿題やおやつなどの自己管理ができるのかという問題があります。

 

そこで、多くの保護者は放課後の子どもの居場所を探します。大阪市には公的な施策として「放課後児童クラブ(通称:学童)」と「児童いきいき放課後事業(通称:いきいき)」があります。いきいきは、年間500円と費用は安いですが、大阪市の委託先による運営で、指導員の質を疑問視する声もあります。場所は小学校内ですが、子どもの人数が多く、目が行き届いておらず、活動場所が限られているという話も聞きます。時間は、基本は18時までで、これまで19時、19時半と預かってもらえていた保育園よりも終了が早くなります。これにより、働き方を変える保護者(主に母親)が多いようです。

 

学童は、費用はいきいきよりも高くなります。月額2万円前後のところが多いようです。運営主体は保護者で父母会があります。時間は19頃まで預かってくれ、近隣の公園で遊んだり、宿題を見てもらうことができます。しかし、施設がある場所がビルの一室だったりと規模が小さく、多くの児童が入れる環境ではありません。

 

そのため、「学童に入りたくて申し込んだけれどあぶれてしまった。」「キャンセル待ち9人目と言われた。」などと言う声を聴きます。

 

来年4月に小学校1年生になる子をもつ親の学童の説明会は夏頃にあり、申し込み期間はすでに終わったところが多いようです。

 

保活も大変でしたが、学童探しも本当に大変です。

 

少子化対策で放課後児童クラブの充実を図ると政府は言っていますが、まだまだだと思います。実際、いきいきが始まるのは、4月7日頃にある小学校の入学式の後です。保育園の終了時(3月31日)から4月7日までの1週間をどうしようかと悩んでいる人もいます。

 

さらに、私が既に直面したのは、小学校になったら平日の行事があまりに多いという問題です。これは噂に聞いていたのですが、つい先日、10月某日に入学予定の小学校で就学前健康診断があると通知が来ました。週真ん中の水曜日、平日の13時半です。しっかり、家庭裁判所で調停の予定が入っていました。「対応できません。」と小学校に連絡すると、「仕方ない」という返事で、「絶対に来て下さい」とまでは言われませんでした。しかし、今後、授業参観・個人面談・保護者会・地域との協力行事・奉仕活動等、かなりの頻度で色々な行事が平日にあると聞きます。また、割と直前に予定を言われるとか。今から頭が痛いです。少子化対策に、平日の行事を減らす、するなら土日にするということも入れてほしいと思う今日この頃です。

 

弁護士 髙坂明奈

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