【現在、産休中です】
私事ですが、お腹に命を宿すことになり、6月から産休に入っております。産休に入るにあたって、弁護士、支援者、依頼者の方など色々な方々からエールをいただきました。ありがとうございます。
思いがけず、妊娠は色々な経験を私に与えてくれました。裁判中に、私が興奮するとお腹の中で普通ではない動きがあり、その動きを感じて慌てて冷静になることもしばしばありました。妊娠が分かってからの9か月間はとても不思議な9か月間でした。
最近、子どもが生まれたときに…と思い、一冊の絵本を購入しました。『井上ひさしの子どもにつたえる日本国憲法』(講談社)です。絵は、いわさきちひろさんが描かれているのですが、優しいタッチでとても癒されます。
この本では、日本国憲法の前文と第9条が、子ども向けにわかりやすい言葉に書き直されています。前文の一部は、「私たちが、同じ願いをもつ 世界のほかの国国の人たちと心をつくして話し合い そして力を合わせるなら かならず戦はいらなくなる」「自分たちのためになることばかり言い立てて ほかの国をないがしろにしてはならない これはいつどんなときでも 守らなければならない決まりごとである」というように言いかえられています。
【大人にも分かりやすく、憲法を考えるきっかけになる一冊】
また、9条の一部については、「私たちは どんなもめごとが起こっても これまでのように、軍隊や武器の力で かたづけてしまうやり方は選ばない 殺したり殺されたりするのは 人間らしい生き方だとは考えられないからだ どんな国も自分を守るために 軍隊をもつことができる けれども私たちは 人間としての勇気をふるいおこして この国がつづくかぎり その立場を捨てることにした。」と書かれています。私自身、この絵本を読んで、改めて憲法の崇高さに感じ入りました。
しかし、今、政府は憲法を改悪しようと動き、解釈論でも憲法を捻じ曲げようとしています。国民全員が憲法について考える時なのだと思います。この絵本は、大人が読んでも分かりやすく、憲法を考えるきっかけになる一冊です。お腹の子がこの絵本を理解できる年齢になったときに、憲法の内容が変わっていたり、また、絵本に書かれている内容と現実が異なっていることのないように、できることをしていきたいです。
★この原稿を書いた後の7月1日に無事、男児を出産いたしました。