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ニュースレター

2009年01月30日
事務所関連
髙坂 明奈

入所のごあいさつ 弁護士 髙坂 明奈

【『人形の家』のノラと母の姿が重なって】

初めまして、この度、当事務所で勤務することとなりました髙坂明奈と申します。私は、2007年3月に法科大学院を卒業後、同年9月に司法試験に合格しました。そして、新61期司法修習生として、昨年12月まで修習を受け、大阪にて弁護士登録を致しました。

私が「弁護士になる。」と初めて言ったのは小学校4年生のときでした。小学校卒業の際のビデオレターにも、夢は弁護士だと言っている私の姿が映っています。そして、高校生になり、私のこの想いはさらに強まることとなりました。

私は、読書が趣味なのですが、当時深く心に残った本に『人形の家』(1879年にヘンリック・イプセンによって書かれた戯曲)があります。専業主婦のノラがこの本の主人公です。ノラは、夫に猫可愛いがりされていたのですが、夫はノラが秘密で借金をしていたことを知った途端、態度を豹変させます。ノラはそのような夫の姿を見て、夫が求めていたのは可愛いだけの自分で、悩みを共有し、喜びを分かち合う対等な人間として自分を見ていなかったことに絶望し、家を出てしまう、というものです。

この話を読んだ時、私はとても共感しました。というのも、ノラの家庭は、私の家庭の写し鏡だったからです。私の父は、母に専業主婦になってくれと頼み、母は、大学卒業後に決まっていた内定先を断って専業主婦となりました。ノラと同様、母も籠の中の鳥として過ごしてきたのです。丁度この頃、母は、自分の立場に疑問を感じ、父と別れて新たな人生を歩むべきかどうかを悩んでいました。私は母の話を聞く中、このような女性のために何かできないか、弁護士になれば離婚に際してもっとアドバイスができるのではないかと思い、弁護士を志したのです。

【共に考え、悩み、羽ばたくお手伝いを】

そのような想いを抱いて大学に入り、家族法やジェンダー法の授業を選択し、日々勉強していたのですが、自分のやりたい仕事に一体どれほどのニーズがあるのか、疑問はありました。しかし、法科大学院に入学し、授業の一貫で、女性の人権問題に特化した法律相談(リーガルクリニック)のカリキュラムを受け、その中で離婚・DV・セクハラ・性被害など様々な相談に触れました。そして、自分がなりたい弁護士のニーズが高いことを実感し、改めて、悩んでいるこの人たちと一緒に考え戦う弁護士になりたい、という気持ちを強くしました。そして、そのような想いをある先生に話したところ、当事務所を紹介して頂くことになりました。

司法修習において自分でテーマを設定する選択型修習では、シェルターやステップハウスとしての機能を持ついくの学園でスタッフの方と共にDV相談を受け、その合間には大阪府にある女性や子どもに関係する施設を色々と訪問させて頂きました。相談を受ける中感じたのは、ノラのように家族を捨て、家を出ることを決断できる女性は少なく、多くの人が子どものことや経済面等で家を出ることをためらう気持ちを持っているということです。

離婚等の女性の問題は心の問題とも関係し、即座に答えが出ないものが多いと思います。そして、その解決には人それぞれ時間がかかり、望む解決というものも人それぞれに異なっていると思います。私は、このような人たちと一緒に考え、悩み、その人が羽ばたけるお手伝いをしていければと考えています。

自分に何ができるのか未知な部分が多く、不安もございますが、日々研鑽を積み頑張って参りますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

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