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ニュースレター

2021年08月26日
子ども仕事・労働

リレーエッセイ No.40 コロナ禍でのシングルマザー   -しんぐるまざあず・ふぉーらむ・関西理事長 山口絹子-

しんぐるまざあず・ふぉーらむ・関西は、シングルマザーを支援する当事者団体です。シングルマザーがイキイキと楽しく暮らせる社会を目指して、情報提供やセミナーの開催、合宿やクリスマス会など楽しい親子交流会をしていました。コロナになってからは、イベントは中止し、ドドーンと増えたのは食料品などの物資支援活動と相談活動でした。

 

 緊急の食料支援配布活動

 

コロナがシングルマザー親子の生活に大きな揺さぶりをかけました。突然の学校休業で自宅待機となり、「給食がないので食費が上がった。お米の減り方がハンパない!」「一玉15円のうどんを食べて暮らしている」「卵1パック買うのに躊躇して値下がりしてから買った」などの声が届きました。同時に様々な団体や個人様から「シングルマザー親子に渡してください」と寄附品の提供がありました。米、アルファ米、切り餅、ヌードル、レトルト食品、お菓子などの食料品、その頃貴重だったマスク、ベビーフード、紙おむつ、そして現金も非常にありがたかったです。

それらを50世帯ほどから始め、現在では200世帯以上に配布しています。最近では、「子どもが学校に合格したのに入学金がない」「貯金が底をついた」「なんでもいいから送ってください」「ガスと電気が止められそう」「家賃と電気代を滞納している」「妊娠7カ月なのに1日1食しか食べてない」など「助けてー」という声が届き、その都度、事務所に常備している緊急支援用の食料品を段ボール箱に詰めて送っています。この食料支援と並行して行っているのが相談活動です。

 

 相談体制の充実と社会資源へのアクセス

 

相談メールや電話があると、お住いの自治体のひとり親支援のサポートを求められたかどうかを聞き、厚生労働省の制度を情報提供し、必要に応じてチラシを支援物資の箱に同封しています。コロナ禍で様々な支援制度が作られていますが、それが必要な当事者に情報が届き、活用されているか? 失業保険のコロナ特例の相談では、シングルマザーが労働団体の相談電話にアクセスでき、アドバイスを受けることができました。反対に「過去に役所でお金を借りて2日返済が遅れたので2度と貸付金を貸してもらえない」「生活保護を受けて担当者から厳しく言われて自殺したくなった」という相談者もおられ、厚労省や担当自治体に連絡を入れ対応しながらも、相談者の気持ちにどこまで踏み込んだらいいのか、距離感の持ち方に悩むこともあります。

社会資源へのアクセスまでたどり着かなかったりするのは、シングルマザーの責任ではありません。心も体もボロボロになっているのに、それでも棘の道の申請作業全般を乗り越えないと助けませんよ、という姿勢はやめてほしいと思います。

 

 給付金の必要性と当たり前の働き方

 

「貯金が底をつきました」という悲痛なメールに象徴されるような経済的困窮は、シングルマザーの自己責任ではありません。不安定雇用でもともと貯金が少ないギリギリの生活をしているシングルマザーにとって、食費が増えること、コロナによる休業や解雇は大きな打撃です。そんな中、政府や自治体からの低所得のひとり親に対する給付金は本当にありがたかったです。

給付金補償とともに声を大にして訴えているのが、当たり前の働き方。1日8時間働いたら親子が食べて行けて教育費の貯金ができるという、労働者にとって普通の働き方、決して贅沢ではありません。終息が全く見えないコロナ禍で、底知れない不安がシングルマザーの心と身体、生活自体をむしばんでいきそうで心配です。ご支援をよろしくお願いします。

〈カンパのお願い〉

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