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2012年01月30日
子ども性差別・ジェンダー世界の女性
髙坂 明奈

JFCネットワーク フィリピンスタディツアーに参加して 弁護士 髙坂 明奈

【JFC問題とは?】

JFCとはJapanese-FilipinoChildrenの略称で、母親の多くは、1980年代から日本にエンターテイナーとして出稼ぎにきたフィリピンの女性たちです。「JFC問題」とは、このような女性が、日本人男性と日本で出会い性的な関係をもち、妊娠し、フィリピンにおいて子どもを出産したけれども、さまざまな理由で関係が破綻したり、あるいは理由がわからないまま突然男性からの連絡が途絶えたりして、その結果、母と子がフィリピンに取り残されてしまうケースを指します。このような子ども達は、父親の育児放棄による貧困、父親がいない寂しさ、「日本人の父親に捨てられた子ども」というレッテルを貼られ、社会的差別を受けるなどの問題を抱えています。

フィリピン人女性と日本人男性との間に生まれるJFCが増加するにつれ、「父親捜し」や「認知」、「養育費」を求めた母親からの相談が日本の弁護士に次々に持ち込まれ始めました。この問題を重視した弁護士たちが、無償で全国に散らばる父親捜し、認知や養育費を求めての交渉、調停訴訟などを行っていたのですが、1994年5月には、NGOとして「JFCを支えるネットワーク」が結成されました。現在では、フィリピンに母子相談窓口を置き、日本の弁護士と連携して問題に取り組む体制がとられています。

【JFCの家庭の現状】

昨年の9月、JFCネットワークが主催している7泊8日のスタディツアーに参加しました。ツアーの中で、現在、日本において弁護士がかかわり認知請求・養育費請求等を行っているJFCのいる家庭を訪問しました。最初に訪問したお宅は、木に覆われた自然の中にあるお家で、30平米くらいの狭い空間に8人ほどの家族が住んでいるということでした。

JFCのお母さんから話を聴くと、頻繁にDVを受けている、狭い家なので、家族間のストレスが溜まり、そのストレスの捌け口が家族の中でも立場の弱い女性に向けられるということでした。また、別のお宅は、道脇に建てられた家(私道上に権利なく建てられた家)で、とても貧しい家庭でした。家の外でお話を聞きましたが、話をしている間もハエがたかり、不衛生なところでした。この家のJFCは4歳の女の子、お母さんは26歳で、お父さんにあたる日本人男性は、日本で別のフィリピン女性と結婚しています。しかし、彼女と出会ったときは、既婚者であることを秘し、彼女に子どもが欲しいと言っていました。出産のため、フィリピンに帰国すると連絡が取れなくなり、この男性は、現在、養育費を支払うことも認知をすることも拒否をしているということでした。

【フィリピンの貧困】

フィリピンに行き、マニラの町、ダパオの町を見て、また、スモーキーマウンテン(マニラのスラム街)も訪問し、フィリピンの貧困を目の当たりにしました。フィリピンの日本大使館には、60代・70代くらいの白髪の日本人男性が、20代のフィリピン女性を連れて結婚をしたいと訪れるそうです。また、夜、マニラの町を歩くと、団体で旅行に来ている日本人男性複数がフィリピンの女性の肩を抱き、閥歩していました。JFC問題は、日本とフィリピンの経済格差がある限りすぐに解決できる問題ではないので、まずはこの問題を知り、関わっていくことから始めたいと思っています。

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