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2010年08月30日
性被害・セクハラ
雪田 樹理

「性暴力救援センター・大阪」のスタート 弁護士 雪田 樹理

【阪南中央病院に24時間体制で】

本年4月1日、性暴力救援センター・大阪(略称SACHICO:Sexual Assault Crisis Healing lntervention Center Osaka 性暴力危機治療的介入センター大阪、代表加藤治子医師)がスタートしました。私はこのセンターの運営委員をしています。また、事務所の弁護士全員を含む20人余りの弁護士が、被害者の法的支援のため、このセンターに関わっています。

「性暴力救援センター・大阪」は、松原市内にある阪南中央病院内に、専用の診療室や相談室等の設備を置き、24時間体制で、支援員が被害者からの電話による相談を受け、また、来所により産婦人科医師の診察を受けることのできる体制をとっています。

性暴力の被害を受けてまもない被害者にとって、安全な場所で、できるだけ早い時期に医療的・心理的なケアを受けることは、心と身体の回復にとても重要なことです。しかし残念ながら、日本では、そのような緊急の支援体制が確立されていません。

平成20年秋に内閣府が実施した「男女間における暴力に関する調査報告書」によると、これまでに無理やり異性から性交された経験のある女性は7.1%で、そのうち62.6%の人がどこにも誰にも相談していません。警察に連絡・相談した人はわずか4.1%、医療関係者に相談した人は1.6%にとどまっています。弁護士を含む民間の機関に相談した人も1.6%に過ぎません。ほとんどの被害者は、誰にも言えず、一人で悩み苦しむ日々を長年にわたって送っているのです。

 

【全国で初の試み】

昨年11月、近畿弁護士会連合会は、国に対して、医療機関、捜査機関、福祉機関(とくに児童福祉機関)、心理職、弁護士が連携して、適切な被害者支援と早期の適切な証拠保全を1箇所で行うことのできる、24時間体制のワンストップセンターを各都道府県に設置すべきであるという提言をしました。性暴力被害者の支援を目的するワンストップセンターを設置すべきという提言です。

性暴力救援センター・大阪はワンストップセンターではありませんが、民間の力で、支援員による電話相談や産婦人科医師による診察(場合によっては証拠採取もできます)を提供するほか、警察に連絡して警察官に来てもらったり、継続的なカウンセリングや弁護士による法的支援等を受けられるようにするなど、行政や民間の各関係機関と連携して、被害者のニーズに応じた支援を提供できるようにネットワークを作っています。また、男児や男性の被害者の相談にも対応できるように現在ネットワーク作りを進めているところです。

このようなSACHICOの取り組みは、全国的にも初めての試みであり、本格的なワンストップセンター作りに向けた先駆けとして、官民を問わず、各方面から大きく注目されています。

SACHICOの活動は個人の寄付に支えられています。財政的に不安定な活動を安心して続けていくためには、是非とも公的援助を実現しなければなりません。そして、全国的な規模でのワンストップセンターの設置、さらには性暴力被害の実情に即した性暴力禁止法の制定へと夢を膨らませながら、弁護士としてできる限りの力を尽くしていきたいと考えています。

(寄付先) 郵便口座記号番号 00900-7-163580
加入者名 アミーケ基金協会
(一口5000円以上、何口でも結構です)

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