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ニュースレター

2017年01月11日
DV性被害・セクハラ

全国シェルターシンポジウム2016 in 大分に参加してきました  【弁護士 和田谷幸子】

【開会式の様子】

10月29日、30日、雪田弁護士と、大分で開催された第19回シェルターシンポジウムに一泊二日で参加してきました。色鮮やかな豪華なドレスを着た女性たちが「いのちの歌」(すごくいい曲なので、ぜひ一度、You Tubeで歌詞付き、合唱バージョンで聴いてみてください)を合唱し、その歌詞や歌声に感動し、ワクワクする雰囲気のなか、第1日目の基調講演がはじまりました。

 

【基調講演 世界に広がるファミリージャスティスセンター】

基調講演は「世界に広がるファミリージャスティスセンター」という演題で、カリフォルニア州サンディエゴ市の元検事で、現在、国際的に拡大しているFJC(Family Justice Center)運動の先駆者であるケイシー・グウィンさんが来日され、FJCの仕組みや活動内容等について話をしてくれました。

FJCとは、一つの建物のなかで、家庭内暴力や性的暴行、ストーカー行為の被害者およびその子ども達に対し、警察官、検察官、支援者、医師、看護師、セラピスト、その他、専門家らが共に連携し協働しながら、必要な支援を提供する活動(場所)です。そこでは、被害者である女性や子どもたちが安全、安心感を取り戻すことが最も重要とされ、それぞれの被害者に合ったその時、必要とする適切な支援を受けることができます。

FJCは被害者支援だけでなく、家庭内暴力や性的暴行事件の被害者の減少にも効果的であることが証明されつつあり、FJCモデルは、アメリカから始まり、その後、カナダ、中央アメリカ、南アメリカ、アフリカ、ヨーロッパへと拡大しているそうです。

日本でこれに近いイメージの活動を行っている施設として、私はすぐに母子生活支援施設が浮かんだのですが、FJCのような多種多様な専門家との連携体制は整備されておらず、人的資源や財政基盤という面で、まだまだ多くの課題を抱えています。

日本でも、FJCのような被害者が効果的にエンパワメントされ、希望を与えられるような環境が整うことを願わずにいられませんし、そのために、私たちは今何をすべきか、何ができるか、色々と考えさせられました。

 

【分科会】

2日目は、複数の分科会が開催され、参加者は自分の関心あるテーマを選ぶことができるのですが、私は、午前中、精神科医の先生によるDV・性暴力によるトラウマケアの講座に参加し、午後は、婦人保護施設の方たちによる性買(性的搾取)に取り込まれる女性の支援の在り方を学ぶ分科会に参加しました。

これらの分科会をとおして、被害者の寄り添い支援がいかに大切か、人を回復に導くのは、技術や理論といった特別なことではなく、その人(被害者)がもつリソースを生かすこと、そして、支援者のパーソナリティが影響力をもつことを学びました。“People really want to be listened to”(=人は自分の話に耳を傾けてほしい)…これは、私が今回、印象に残った言葉の一つですが、人にとって話を聞いてもらうという作業は、とても大切で最良の助けになるということを再確認しました。

 

【むすび(&おまけ)】

今回、シンポジウムに参加したことで、新たな知識や支援の視点を発見することができただけでなく、現場で被害者らと真摯に向き合い、手探りのなか懸命に支援を行っている人たちの話を間近で聞いて、たくさんの刺激、パワーをもらうことができました。まだまだ、自分も頑張れると思いました。

ちなみに、分科会では、精神科医の先生から、CL(クライアント)を大切にするなら、その前提として自分も大切にしなければならないこと、割合で言えばCL:自分=45:55くらいが丁度いい、とアドバイスを受けました。

そのせいというわけではありませんが、実は、シンポジウム終了後、私は一日延泊して、別府まで地獄めぐりに出かけてきました。おかげで、温泉三昧、美味しい地元料理に地獄観光で、心も身体もすっかり癒されました。

本年も、自分へのケア(メンテナンス)も大切にしながら日々の業務を頑張っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

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